つい先日、静岡県で、幼児教育施設の職員が、初めから幼児に性的な行為を加える目的で資格を取り、それを行動に移して捕まった事件が報道されていました。
まず、ここでは、具体的な事件に関するコメントなどはなるべく控えたいと思っています。
実際のところ、情報は限られており、報道された範囲でしか理解する事ができず、どうしても無責任な発言をしかねないからです。
この事件に対するTwitterのコメントを偶然目にしましたが、そこにあったのは、殆どが、小児性愛者を取り締まるべきだという意見と、なぜ実名報道されないのかという疑問でした。
前者の内容としては、「教育現場に携わる者には検査を受けさせるべきである」「犯人には出所後もGPSを付けるべきだ」「去勢しろ」といったもので、小児性愛者の犯罪一般に対するコメントと同じものでした。
しかし、この事件の問題は、小児性愛者がどうだと言うことではなく、犯人の動機です。
性的な欲望を満たすために資格を取ったというのですから、そもそも悪意があった訳です。
小児性愛者こそ教育現場に関わるべきだと私は書いた事があります。そして、子供と関わる中で、自身が変化していく事があるだろうとも書きました。
これは、性欲を子供に対して持つばかりでなく、小児性愛者は子供を愛してもいるという前提での話です。
高校生に性欲を感じながらも、教育に携わっている一般の男性教員のことを考えれば、それと同じだと言える条件です。
事の初めから性欲を満たすのが目的であるというのは、中心に悪意があったという事です。成人の異性愛者だろうと何だろうと、犯罪目的ではアウトです。
この事件から「だから小児性愛者は」と一般化すべきではありません。
子供に関わる仕事に就く者には小児性愛の検査を受けさせるべきだというのも、全うなようでありながら、おかしな観点ではないでしょうか。
怒りっぽい、批判的だ、一人でいることを好む、落ち込みやすい、など、全部これらは教員として不向きだと見做されないでしょうか。
LGBTQは良いのでしょうか。子供を安心して任せられるでしょうか。
そもそも、精神面での良い所は検査しないのでしょうか。
保育士などは女性だけがなれば良いという意見も見られました。これは、人間個性を全然顧慮しない、すごい一般化だと思います。
犯人に対しても、治すべきは小児性愛の方ではなくて、その道徳性の欠如です。